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2010年5月14日 (金)

GWは槍ケ岳?(後編)

予報違わず朝からスッキリと晴れ。

5月2日(日) 晴

6時55分 槍沢ロッジ
小屋の前でアイゼン(10本爪)着装し、ピッケルはザックに固定し、
ダブルストックでスタートです。
P5020022 P50200231
(写真 左) 槍沢ロッジの朝食
〈写真 右) 槍沢ロッジ

まだ陽の光弱く、雪は硬く締まっているのでアイゼンの効きが快適。
樹林帯の中に切られたトレースを頼りに高度を上げます。

7時22分 ババ平(槍沢キャンプ場)

槍沢キャンプ場はロッジから凡そ30分のところに有ります。
(途中 雪崩の発生しやすい場所が何箇所もあるので)
槍沢キャンプ場 (10数張りのテント)

P50200241

槍沢キャンプ場から少し下り、愈々槍沢を詰めるスタートです。

しっかりとしたトレース、お天気上々気分爽快です。

P50200261                         大曲付近

P50200301               振り返ればかなり高度を稼いだような

P50200331                     槍の穂先が見え出して

ここから意外と時間は掛かるのです。P50200401               槍ケ岳に向かって登山者が蟻の行列状態

P5020041               殺生ヒュッテ 常念岳から右奥に蝶ヶ岳

殺生ヒュッテを横目に、槍ケ岳に向かって最後の息切れする急登。
一歩一歩喘ぎながら苦しい辛い登りが約30分 

P5020045                  槍ケ岳 大槍 小槍

10時52分ー11時25分 槍ケ岳山荘
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(写真 左) 槍ケ岳山荘の様子
(写真 右) 槍の穂先の状況確認

硬く凍った氷の上に前日降った純白の新雪が10数センチ被っています。
新雪の下は鶴嘴使っても硬くて難儀。(小屋番氏)
急に冷たい風も肌を刺し、指先に冷たさジンジン伝わります。

穂先を見れば数人アッタックしてますが、鉄梯子の下の鎖は新雪で隠れ
Fixされたロープの足元は凍った上に新雪付着。
登りは何とかなっても下りは難儀している様子が目視されます。

丁度 ATTACKROUTEにべったりと氷の上に新雪が付着しているのです。

どうする こうする 相談する我らです。
槍ケ岳初めてのN氏も少しお疲れ気味。雰囲気も分ったので満足とのこと

一歩足を滑らせればアウト間違いなし。
残された人生もう少し山歩きを楽しみたい。 結論 ATTACK 断念。。。

前日知合ったTokkoさんは登頂を終えて、横尾本谷に向かう由。
凄いPOWERと健脚の持ち主です。

P50200521                槍ケ岳山荘前から槍沢を見下ろす
蟻より小さな登山者の集団が続きます。

因みに6年前の5月2日の槍ケ岳です。(下の写真) 様子が全く違ます。

H16_5gw_04216年5月2日 雪も殆ど着いておらず凍結箇所もなし。
登頂は順番待ちだったのです。

身体も冷えてきたので、下山の開始です。

直下は相当な急勾配ですが、雪が暖気で腐り始め注意すれば滑ることは
有りません。

P50200551 P5020057
〈写真 左) 常念岳 蝶が岳を見ながら下山です。
(写真 右) 名残惜しく振り向いて槍の穂を眺めます。

我がチーム下山開始頃から冷たい強風も吹き止み直ぐに暖気さえ感じます。
(結論 少し急ぎすぎたかな? でもまた来る機会も…)
雪の状況も往路と条件異なり途中でアイゼン外しザクザクと下ります。
外気温も上がりアンダーシャツ1枚に成る程 ポカポカと…
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(写真 左) 分岐付近の相方
(写真 右) 槍を振り返るO氏

下りは早い 氷河公園 天狗原分岐、そして大曲も過ぎれば、槍の穂先も
隠れてしまいます。

P5020071_2             ここから槍沢最後の下り BACKは表銀座西岳

13時30分 槍沢キャンプ場
13時50分 槍沢ロッジ

   P50200721 P5020075 
〈写真 左) 槍沢キャンプ場で最後の休憩
(写真 右) 槍沢ロッジ

槍沢ロッジから今夜の宿、横尾山荘に予約を入れ、デポしておいた荷を
ザックに積み替え帰り支度の我らです。下りはただ只管往路を戻るだけ。

15時45分 横尾山荘
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(写真 左) 横尾山荘
〈写真 右) 横尾山荘夕食

綺麗な2段ベッドの部屋をあてがわれ、まずは汗を流す為に一風呂浴びます。
石鹸シャンプーは勿論ありませんが綺麗で湯量豊富なお湯。身体が一度に
温まります。風呂上りの後は食事までは当然 談話室でビール片手に歓談です。
山歩きの別の楽しみでも有ります。至福のひと時です。

充足感に満たされて、清潔な布団に身体を横たえるジィ~ジです。

5月3日〈月) 晴
今回3日目も晴 気分も爽快です。
朝食を取り終え帰る準備です。
6時45分 横尾山荘
P5030079 P5030080 
(写真 左) 横尾山荘朝食
(写真 右) まだ朝なので静かな横尾の様子P50300871                    霞沢岳と逆さ霞沢岳

8時38分 明神
明神館からアルピコタクシーのドライバーF氏に連絡 9時45分で約束。

9時25分 上高地河童橋周辺

P50300921                    梓川と穂高の峰々

多くの観光客も到着 賑やかさ格段です。

P5030093 P5030095
(写真 左) 河童橋と焼岳
(写真 右) 梓川SAからの常念山系

再びF氏の運転で沢渡へ 10時半前には駐車場に到着です。
お昼には未だ早いし、温泉に入るほど汗も掻いてはいません。
高速道梓川SAでお昼とすることに… 車の駐車が出来ないほど混雑。

お昼を終えて上信越道、新潟県に入った途端に大渋滞に巻き込まれ、
妙高から上越高田まで遅々として進みません。

漸く上越JCから北陸道へ入り、後は新潟西ICまでは渋滞も無し。

お天気に恵まれ、山頂は踏めなかったものの雪の多かった槍ケ岳を
堪能できて心満たされたジィ~ジです。 3時半頃無事帰宅。

来年のGWは北穂高も良いかなぁ!?
(身体がそれまで持っているかが問題だ) 

  GWは槍ケ岳?  おしまい。

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コメント

sanaeさん
とんでもない!何を仰いますか!お二人こそ歴戦のつわもの。
我ら軟弱隊とは格が違いますよ。
尾瀬景鶴山のテント泊とか到底非力な我ら真似できません。

我らはMajorなところでお茶を濁すのが関の山です。
でもそれで満足しています。(笑)


投稿: 輝 | 2010年5月24日 (月) 19:12

なんと槍でしたか!
いつもながら目標が高いですね。
我らは上高地から眺めるのがせいぜいです。
それすら出かけていませんが^_^;
でもいいですね~いつか雪が少ない時に行ってみたいような、雪の多い様を見てみたいような・・・あぁアブナイ、アブナイ我らには高嶺の花です(笑;

投稿: sanae | 2010年5月23日 (日) 23:26

三脚マンさま
commentありがとうございます。
今年の槍ケ岳は想定外の新雪と凍結でしたが、お天気が良く
素晴しい景観を充分に味わうことが出来ました。
GWを避けると途端に静かになるようですね。
来年は北穂に挑戦してみたく思っています。

投稿: 輝ジィ~ジ | 2010年5月23日 (日) 09:17

ご無沙汰しております。

なんと!
槍ヶ岳!
うらやましいです。
いつか挑戦したいと思っていますが、やはりこの時期が
人も多く、よいでしょうかね?

槍に行けるんですから、輝ジィ~ジさんたちなら、北穂も大丈夫そうですよ!

投稿: 三脚マン | 2010年5月22日 (土) 20:21

kiyopom77さま
commentありがとう
今回我がへタレチームは登頂断念でした。
来年は是非GWの頃槍沢を詰めて見てください。
我々は段々無理出来ないような年になってきたようです。

投稿: 輝ジィ~ジ | 2010年5月19日 (水) 05:53

無理をしないジィ~ジ。長く山を楽しむコツかも知れませんね。ピークを踏むことだけが山歩きじゃないですものね!!でもGWの槍とは羨ましいです。昨年の夏に燕から槍まで歩き、槍沢から上高地に下山したのですが、石と砂とでガラガラした道が歩きにくかったことを思い出しました。でも雪が付いていればサクサクと進めてしまうのですね。雪があれば槍ヶ岳山荘までは直登のようですね。ジグザグな道より私好きです。私も来年のGWは北アにチャレンジしたいです!

投稿: kiyopom77 | 2010年5月19日 (水) 02:14

tuba姐さま
今年の槍ケ岳 お天気は最高でしたが、厳しさも相当でした。
一歩ズルッといけば確実にあの世行きですから…
様子も分り充分満足感も得ることができたのです。

姐さんも来年challengeしてみてください。
10年程前のGW燕岳から常念岳の縦走も思い出の山旅でした。

投稿: 輝 | 2010年5月18日 (火) 08:33

noritanさま
今年の槍ケ岳は我ら軟弱隊を寄せ付けてくれませんでしたが、
充分満足感は得ることができました。
年々体力が落ちますが、もう暫く山歩きができるよう鍛錬するつもり。
来年は北穂辺りが目標です。

丹沢山塊実行するとか…楽しんできて頂戴。

投稿: 輝 | 2010年5月18日 (火) 08:28

雪の槍ヶ岳は美しい!
トライしてみたいなぁ~。

雪山の圧巻映像、ピリピり伝わってきました。
昨年夏にトライした常念岳の”真っ白・雪山”を、特別な思いで拝見!しました。
イイ仲間との山行は、山頂を次回に延期出来るンですね。

投稿: tuba姐 | 2010年5月17日 (月) 13:54

?マークが付いていたので、もしや・・・
と思いましたら、案の定でしたね。
でも、それが正解ですね!
山はいつでも来られる(でもないか!体力は確実に減少の一途ですから・・・)
記事を拝読させて頂いて、自分が行った時(もちろん真夏ですが)を思い出していました。
私も同じく、下山後に横尾山荘に泊まるつもりで、着替えを置いていったのですが、槍沢ロッジを出る頃には猛烈な雨で、結局槍ケ岳山荘にしばし休憩し、小雨になったので、山頂へ。其処で泊まりました。
今年、出来れば再訪したいのです。
同じ事、言っていますね。
6月の丹沢界隈の山行は実施します\(~o~)/

投稿: noritan | 2010年5月17日 (月) 09:50

mikkoさま
コメントありがとうございます。
久しぶりに今年は雪が多かったようです。
この日は特に放射冷却?朝のうちは冷え込んでかなりの凍結状態でした。
それでも雰囲気は充分味わえたので満足でした。

投稿: 輝 | 2010年5月16日 (日) 10:26

こんにちは!
やっぱり今年は雪が多いのですね。
6年前の光景とまったく違いますものね。
でも槍ヶ岳山荘から槍の穂先を眺められただけでも羨ましいです。
お天気に恵まれた素敵な山行でしたね~

投稿: mikko | 2010年5月16日 (日) 00:12

赤鬼さま
お早うございます。
N氏は貴殿のお断り筆頭のN氏でなく、姓の漢字違いのN氏です。
この日朝のうち肩へ着いた人のうち98%位はATTACKしませんでした。
6年前と雪の状況違うのわかるでしょう。
来年 一緒に北穂目指しませんか!この時期に。

投稿: 輝 | 2010年5月15日 (土) 06:57

N氏って誰だ。輪からねえ。穂先に行けなくて残念でした。でも無理は
禁物。正解、正解。ピストンだったんだねえ。

投稿: 赤鬼 | 2010年5月15日 (土) 06:41

もうぞうさま
今晩は
我等ロートル軟弱隊なのです。
しかしアイゼンの爪が立たないような厚い氷でした。
もう少し山歩きしたいのであまり危険は冒したくないのです。

投稿: 輝 | 2010年5月14日 (金) 21:01

なるほど・・・
すごい雪だったんですね。
せっかくの快晴なのにちょっと残念でした。

投稿: もうぞう | 2010年5月14日 (金) 20:31

アルヒデさま
commentありがとうございます。
今回ご一緒できず残念でした。アルヒデさんであれば当然の如く
穂先へATTACKされたことでしょう。
それでも6年前の同じ日とあまりにも異なるので吃驚しました。
また近いうちにご一緒できることを願っております。

投稿: バテバテジジ | 2010年5月14日 (金) 15:53

快晴に恵まれて楽しい三日間だったようですね。
それにしてもGWの槍は大勢登っているんですね。
今回はご一緒でなくて大変残念でした。

投稿: アルヒデ | 2010年5月14日 (金) 11:01

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