« 南アの帰り道 徒然記録 | トップページ | 甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)Ⅱ »

2007年9月 3日 (月)

甲斐駒ケ岳(黒戸尾根) Ⅰ 

ジィ~ジ今年の夏山、〆るのは、甲斐駒ケ岳 。

この度は、黒戸尾根コースに初挑戦です。

この度もETC深夜・早朝割引適用受けるべく、4時少し前に新潟西ICに入ります。

ジィ~ジにとって甲斐駒ケ岳は12,3年前、北沢峠から仙丈岳とセット登山でした。

今回は、登山口から標高差約2200m.、過って駒ケ岳講山岳信仰の険しいROUTEです。

ガイドブックCTは初日6時間40分 2日目8時間

ROUTE断面概要は次の通り

   Routetikuu

■ 甲斐駒ケ岳(2966m.)

所在地  山梨県北杜市、長野県伊那市
山行日  8月25日(土)、26日(日)
お天気  25日(晴) 26日(晴)
同行者  O夫妻 K氏 相方 ジィ~ジ 計 5名
行  程  25日 
      竹宇駒ケ岳神社(8:35)~横手分岐(10:25)~
      刃渡り手前(12:15‐12:40)~刀利天狗(12:47)~
      五合目小屋跡(13:25‐13:35)~七丈小屋(14:18)
      *所要時間 5時間45分 実質歩行時間 5時間
      26日
      七丈小屋(5:25)~八合目(6:15‐6:20)~
      山頂(7:10‐8:00)~7丈小屋(9:07‐9:30)~
      刀利天狗(10:45)~横手分岐(12:20)~
      尾白川P(13:27)
      *所要時間 8時間 実質歩行時間 6時間半      
地  図  国土地理院地形図1/25000甲斐駒ケ岳
高低差  約 2200m

  *写真はクリックで拡大

【記事】

25日(土) 中央道小淵沢ICから登山口の尾白川渓谷に向かい、最奥の駐車場に車を停めます。夏休み最後を楽しむ為か?早朝にも拘わらず既に沢山の車で埋まってます。

早速、靴履き替え出発に向け身支度整えます。

   P10602651
    駐車場に建てられている 概念図表示板

駐車場から数分、駒ケ岳神社の前宮(里山)竹宇駒ケ岳神社

   P10602661 P10602671
   駒ケ岳&駒ケ岳神社縁起 無事祈願の我チーム

両手を合わせ、無事を祈り礼拝し、歩き始めます。

尾白川渓谷 
水と戯れる数多くのファミリーの賑やかな声が聞こえます。

登山道は、吊橋を渡った対岸です。

   P10602711
    尾白川に掛かる吊橋

雑木林のジグザグに切られた急登が続き、高度を稼ぎます。
歩き始めて、幾らも経っていないので体が慣れず結構辛い。

この辺り十二曲と言うらしい。

   P10602751
    十二曲も終えて

体が漸く慣れた頃、勾配も少し緩やかになります。

二時間弱で横手ROUTEからの登山道と合流。

足元にはクマザサが一面に茂り、全体的に少し平坦な登山道となります。標識は特に明示されて居ないものの 笹ノ平 と言うらしい。

   P10602781 P10602811
    クマザサ茂る登山道  所々に石碑点在

雑木林が何時の間にか?ツガの原生林に変わり、陽も当たらず、涼風も期待できない急登となります。特にこの辺りも表示が無いものの八丁登りと言うようです。

漸くツガの樹林帯がまばらになると、急に左手にオベリスクが望まれ気分も変わります。

   P10602851
    鳳凰三山オベリスク

至る所に、石碑・石仏が残り山岳信仰の名残りを感じます。

やがて目の前に両側が切れ落ちた1枚岩が現れます。刃渡り です。

丁度 昼過ぎ手前の空き地で簡単ランチと大休憩。

空腹満たされ、疲労も回復 刃渡り へ。
岩には鎖も付けられ、おまけに脇には樹木の枝も張り出しているので、それ程 危険とも感じません。

   P10602871 P10602881
   刃渡り 1         刃渡り 2

更に目前の梯子を上ると、「黒砥山刀利天狗」と掘られた石碑や石祠が幾つも置かれた 刀利天狗 に出ます。

   P10602911 P10602921
    梯子            刀利天狗

緑の苔むす登山道木漏れ日受けながら黒戸山の山腹を登ります。

   P10602961 P10602971
    苔むす登山道     五合目付近に咲く花  

ピークを詰めれば、一旦150m.ほど下降し向かいの尾根に取り付かねばなりません。

鞍部が五合目 昔あった小屋は既に解体、残材だけが積み重ねられています。

屏風岩の前には小さな祠と石碑がところ狭しと並んでいます。 

ここでも休憩コーヒーブレーク。       

前夜 小屋で泊まった登山者、ハテは軽装で半ば走っているような日帰りの若人が次々と下ってきます。このコース意外に若者多く見受けられます。

   P10602991
    屏風岩と小祠

ここから七合目七丈小屋まで1時間ほどアルバイトが必要。

屏風岩の横には、梯子が取り付けられています。

   P10603011
    梯子登る相方

この梯子の先からは、行く手を阻むかのごとく、垂直に近い岩壁や、痩せた岩稜が、これでもか!これでもか!と続きますが、シッカリした梯子や鎖が整備されているので、安心して進む事が出来ます。

小さな谷を渡るこんな場所も有ります。

   P1060304
    谷に掛かる橋

階段梯子 鎖場が何箇所も続きます。

   P10603061
    不動岩? 往時の名残りが彼方此方に…

息切らし痩せ尾根登り詰めると、急に目の前に七丈小屋が飛び込んできます。宿泊手続き完了、寝場所確保すれば、後は小屋前のベランダで慰労会です。

小1時間後くらいから次から次へ今夜の宿泊客が到着です。直ぐに宿泊定員CAPACITY一杯で少し先にある第2小屋へ振り向けられています。

   P10603091 P10603101
   新潟名物 茶豆を肴に…  鳳凰三山

小屋前は展望が開け、眼前にはどっしりと鳳凰三山が鎮座。

気持ちの良い涼風受けながら、ユックリと四周を眺め、何時もの通り他愛の無い話で時間を費やします。

4時30分近く、もう宿泊登山者は無いだろう!?と思っていたところ、中高年登山者21名の団体到着。管理人さん一人で何から何までまかなって大忙しです。東京からの団体さんで、地元白州町に事前連絡したとか、夕食は気を遣って?各自弁当持参してきているとか…でも もともとこの小屋は予約制をとっていないのです。第1第2を含め寝場所の再選定を管理人さんは、し直しです。夕闇迫り夕食の用意も管理人さん一人で賄わねばなりません。団体さんは寝場所決まるまで小屋外の広場で待機ですが…管理人さんも全く予定外のことだったでしょう。それでも6時30分過ぎには一人で約50人近い食事を提供。こだわり有る管理人氏(他人の助けは借りない1?)ご飯のお代わりから、味噌汁のお代わりサービスまで一人で賄います。

   P10603141
夕食 冷凍なれども刺身まで 温かい揚げたてフライも…

食事の片付けも全て一人で… この間も団体さんの半数は入る場所が無いので外で待機、片付け終わり寝床つくり布団敷き、これも自己流 自分の考えあるので一人で始末。

漸く7時半前頃に部屋には布団敷き詰められ、改めて寝場所が指示されます。我等の当初スペースもギリギリの所へまた一人増やされます。

件の団体さん結果的には我々より一人少ないスペースを確保。第1第2小屋へ分散されたものの一応無事?寝場所確定です。

ジィ~ジも年に2,3回団体を引率する機会が有ります。しかし仲間も含め、小屋の定員も考慮し、一般登山者に迷惑を掛けたくないと言う配慮をしているつもりです。したがって一番混むであろう土曜日宿泊などは、余程の大縦走意外まず計画はしないようにしています。今回の団体さん見れば、ジィ~ジよりまだ年長と思われる方も多数です。時間的余裕は有りそうな方ばかりです。せめて実施日を1日前後にしては貰えなかったものかと、少々考えさせられます。勿論 お互い様です。互助精神も必要です。只、リーダーらしき人が地元役所に事前連絡してある筈の一点張りで、同宿の登山者の皆さんに一言の挨拶も無く、自らの正当性ばかりを主張するのも 如何なものか?と思われます。

管理人さんも一人で全て取り仕切りさぞかし難儀だった事でしょう。

気持ちの良い汗水を掻いて登ってきた爽快感に少し水差された感じの一夜となります。

            続く…。。。

| |

« 南アの帰り道 徒然記録 | トップページ | 甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)Ⅱ »

旅行・地域」カテゴリの記事

登山」カテゴリの記事

コメント

yukitubaki さま
オチカレさん。。。お帰りなさい。
よっぽど良かったンだネ!!
今日は雨だし、アタシャ何処へも行けず家で沈殿でしたyo。(涙)
レポ待っていますから~頑張って頂戴。


投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年10月 8日 (月) 19:36

輝ちゃん!
甲斐駒ケ岳、ヨ~ク見えましたわ(*^^)vミエタァー。
さっき帰ってきたところですyo。
輝ちゃんが、甲斐駒ケ岳から眺めた山からね☆
あぁ~、私が登った山が見えたワぁー。
輝ちゃんのブログ最高!!
サイコウyo。

投稿: yukitubaki | 2007年10月 8日 (月) 19:11

三脚マンさま
COMMENT有難うございます。
昔の人達どうやってあの大きな石碑や刀を担ぎ上げたのでしょう?
信仰の力 偉大ですね!
このコースピストンであれば、新潟からでも結構樂かも知れません。
結構ハードですね。年には敵いません。体力低下感じるこの頃です。

投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年9月 5日 (水) 01:34

南ア南部の次は、黒戸尾根!
ハードな山が続いてますね。
お二人とも、とっても健脚です!

登りも大変、下りも大変、私はヘロヘロでした。

続きも楽しみにしています。

投稿: 三脚マン | 2007年9月 4日 (火) 23:29

甘納豆さま
コンバンワ!!
COMMENT有難うございます。
30年位前であればこのコースかも?
ここは比較的ACCESS良いので是非歩いてみてください。
只 車を2台利用するかTaxi利用しないと縦走が出来ませんが…
今回も眺望はサイコー 貴殿であればキット良い写真
沢山撮れたと思いますyo。紅葉時季晴れ間見て是非トライ!!

投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年9月 4日 (火) 21:18

 甲斐駒ケ岳。何か懐かしい名前を聞かせてもらいました。むか~し、若かりし頃、もう30年いや40年前になるかも知れませんが、甲斐駒、仙丈岳と登ったことがあります。どのコースを登ったかなどもうすっかり忘れていますが、かなりきつかったことだけは覚えています。
それにしても、ジィ~ジ、精力的に出かけていますね。軟弱、バテバテなどと言っていますがとんでもないです。まったく隅に置けない。
翌日のレポも早く頼みます。

投稿: 甘納豆 | 2007年9月 4日 (火) 20:58

たんべぇさま
ご訪問・並びにCOMMENT感謝申し上げます。
どなたかの記事にも有りましたが、小屋の管理人さん
ある意味、魅力的な方だと思いました。
団体さんツアーで無く、何処かの山岳会らしいですが、
せめて1日前後実施日を考慮されていれば、団体さんにとっても
小屋にしても快適に過ごせたのでは…と思います。
役所の対応もあまり感心しませんが…

投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年9月 4日 (火) 16:06

輝ジィ~ジさん、はじめまして!
以前から時々寄らせていただいてます。
黒戸尾根2002年10月に私も一回だけ登ったことがあります。
小屋番さんの几帳面さが印象的でしたが、豪華な夕食もその時と変わっていないようです。

21人の団体さんは驚きですね!
そもそも、あの小さな小屋に大勢で押しかけるなんて常識がなさ過ぎです、しかも週末に…。
予約ができない七丈小屋は団体さん向けの小屋ではないような気がします。

翌日のお天気はいかがだったでしょうか?続きが楽しみです。

投稿: たんべぇ | 2007年9月 4日 (火) 13:16

noritanさま
COMMENT有難うございます。
確かにこのコース長いけど、変化に富み面白いコースです。
高貴なお方も以前上られたので、危険なところには、鎖や梯子が
整備され、注意すれば大丈夫でしょう。
ここの管理人さんの料理 男手にも関わらず?こだわりで
旨いのです。越百の管理人さん愛想良かったけどなぁ~

投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年9月 4日 (火) 06:08

えいじさま
何時もお世話様です。COMMENT有難うございます。
貴殿であれば、早朝登山口出発すれば日帰り可能です。
往時を偲び是非挑戦なさってください。
小生もまた行きたくなったコースです。
意外と若い人に人気が有るのか?沢山出会いましたyo。

投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年9月 4日 (火) 06:02

山空花さま
お忙しいのにお立ち寄り、またCOMMENT感謝です。
旦那さまと待ち合わせとか36時間仕事か、現代の企業は
凄まじいですねぇ~お体お大事に、お励み下さい。
我等と異なり先が長いので、この先きっときっといい事一杯
待っている事でしょう。
南アも奥が深く、魅力満載何時の日か是非目指してください。

投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年9月 4日 (火) 05:56

「日本三大急登」の一つで、その中でも「バカ尾根」とか言われているくらい膨大な尾根として知っているくらいです。
凄いですね!
でも輝様の報告を読んでいますと「羽渡り」も鎖があると言うし、何だかホンの少し行きたくなってきますね(^_^;)
こだわり管理人さんと言えば「越百山」の小屋の管理人さんも愛想無しですがとても良い方で、しっかりとしたこだわりを固持されている方でした。
下山も黒戸尾根なのでしょうか?
後半楽しみにしています。

投稿: noritan | 2007年9月 4日 (火) 02:34

ご無沙汰しております。
何時かは登ってみたい、黒戸尾根です。
高低差2200mが凄いですね。
歴史を感じさせるルートで、思った以上に人気があるコースのようですね。

投稿: えいじ | 2007年9月 4日 (火) 01:03

こんにちは。
仕事が忙しかったため、少しご無沙汰しておりました。済みません。
で、久々に来て見ればたくさんの記事でやっと目を通しましたよ。

輝ジィ~ジさんの今年の夏はものすごく充実されてましたね~。体力・気力・技術揃ってないと出来ないですよね。ホントに羨ましいです。

こちらは年々休みが取り難くなってきて、今年の夏は旦那を出張先から直行させる×2という荒業に出てしまいました(笑
南アルプスはいつになったら行けるのか分かりませんが、いつかの楽しみに輝ジィ~ジさんのレポを教科書にしていますね。

投稿: 山空花 | 2007年9月 4日 (火) 00:38

赤鬼さま
きっと鬼さん好みのコースだよ!
来年でもまた行く事にしてあるからその折は連絡します。
予約制の小屋ならイザ知らず、一寸どうかと思いました。
いい年したグループなので、若い人達に恥ずかしかった。
ホンと 他山の石 としましょう。

投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年9月 3日 (月) 21:06

いめかさま
お仕事 お疲れさまです。ユックリ晩酌してください。
このコース甲斐駒ケ岳の昔のMAINですyo。
ここであればバス台も不要で安上がり。でもちとキツイ
静かな気持ちの良いコースです。お試しあれ


投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年9月 3日 (月) 21:00

相当きつそうだが見てたらなんかおいらでも行けるような気がしてきた。是非行ってみたい。他人に気使い
できない人は嫌いだよ。ましてやリーダーたるもの
気使いをしてもらいたいよね。もって他山の石としましょう。

投稿: 赤鬼 | 2007年9月 3日 (月) 20:54

これから夕食です! いつもこんな調子です…
甲斐駒ケ岳にもこのようなコースがあるのですね。
行ってみたいですねぇ~
この前はバテたばかりなのに…私ってアホかいな。


投稿: いめか | 2007年9月 3日 (月) 20:53

sanaeさま
COMMENT有難うございます。
>黒戸尾根、大分前から気になっているルートです。
ここお薦めですよ~勿論テン場も有るし…行くべきです。
七丈小屋の管理人さん、食事(旨い)も含め、布団敷きまで
こだわりあるのか?全て一人で賄っておられます。
一見 愛想が無いように見える方ですが、魅力的な人でした。
続き頑張ります。 

投稿: 輝ジィ~ジ | 2007年9月 3日 (月) 17:11

黒戸尾根、大分前から気になっているルートです。
トシちゃんは嫌がってますがが・・^_^;
かなりきつそうですよね。
七丈小屋はお一人で賄っているのですか、大変ですね。
続き楽しみにしています。

投稿: sanae | 2007年9月 3日 (月) 16:36

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 甲斐駒ケ岳(黒戸尾根) Ⅰ :

« 南アの帰り道 徒然記録 | トップページ | 甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)Ⅱ »